虚空の登攀者2006年10月07日 20時13分57秒


 明日は、日本山岳耐久レース、13時スタートだ、このレースの別称を「長谷川恒男CUP」という。
この山岳レースは、奥多摩全山縦走(71.5km)制限時間24時間というもので、スタート地点の標高170mから山や峠越えを繰り返し、最高標高は御前山1405mとなっている。

一昨年参加して、21時間半で完走したが、この大会の別称となっている「長谷川恒男」については全くといってよいほど知識を持ち合わせていなかった。
2週間前に町の図書館に行った際に、この長谷川恒男を佐瀬稔が書いた「虚空の登攀者」という本を借りた。そして今日読み終えた。

団塊の世代の生まれだから、自分と大して違わない。佐瀬稔は色々な資料やヒヤリングからかなり客観的に本人を見つめているのだろう。
若い頃の長谷川恒男は、自己顕示欲が強く、我ままと、偏屈、変わり者、二度と一緒に登攀したくないとザイルを共にしたアルピニストが語っている。

紆余屈折を経て、単独で登るようになる、そして、アルプス三大北壁冬期単独登攀を成し遂げた。アルペンガイドを職業として10ヶ月はガイドや講演の仕事、そしてあとの2ヶ月を自分自身の山にあてた。

ヒマラヤの頂をついに踏むことなく、パキスタンでパーティを組んで登攀する途中、ウルタルⅡで遭難する、44歳。

長谷川恒男カップは、東京都山岳連盟が行っているが、アルプス三大北壁に登攀後に、彼を慕ってできた「ウータンクラブ」が、都山岳連盟に加盟して活動したことが由来らしい。この本ではそこまでの記述はない。

さぁ、明日はいよいよ山に入る、これからゆっくりとパッキングしよう。
なかのひと